昨日ブログに書いたように、ブライソン ディシャンブーが「全米オープン」の72ホール目で、奇跡と言っていいバンカーショットを放った後、パーパットを入れ優勝をきめた瞬間を、ひとつ前の組で回ってすでにホールアウトしクラブハウス内のテレビを観ていたローリー マキロイの姿が映像に残っている。
優勝は逃したものの、2位に入った選手として試合後にはメディアの質問に答えるのがふつうだが、あまりのショックからか、駐車場にとめてある自分の車のところへ直行し、そのままコースをあとにしてしまった。
マキロイはメジャータイトルを10数年前にポンポンと4つとったあと、5つめのタイトルをなかなか手に入れることができず、ことしで10年が経過した。昨年の「全米オープン」でも同様に1打足らず2位に終わっている。
もしバックナイン後半の短いパット2つを入れていれば、ディシャンブーではなく自分が優勝している計算になる。その悔しさは相当なもので、まともに試合後のインタビューなんか答えられない。ひょっとしたら悔し涙を流してしまうかもしれない、みたいな心境だったのかもしれない。
しかし、世界ランキング3位(試合後に2位に浮上)のトップ選手のおこないとしては少し淋しい気がする。5月31日のブログで女子世界ランキング1位のネリー コーダが「全米女子オープン」初日のパー3のホールで10を叩いたことを書いた。それでも彼女は試合後の記者会見に出て、そのホールで自分にいったい何が起こったのかくわしく説明している。
自分にとって答えることが嫌で、苦しくても、ファンはそれを一番知りたがっているのでメディアも当然そのことを質問する。その質問に丁寧に答えることも大切なプロとして仕事である。
マキロイはすでに35歳である。選手としてはけっして若くない年齢になった。技術は世界トップレベルでも、トップ選手としてのふるまいに欠けるようであれば、今後の活躍も限られてきそうである。