マッキンタイヤー優勝

スポーツは筋書のないドラマだ、だから感動するんだとよく言われる。しかし、14日(日)に最終日を迎えた「スコットランドオープン」は、これほど美しい筋書はどんな作家でも書けはしない、考えも及ばないという展開に、18番ホールを取り囲んだ多くのファンは熱狂した。

地元出身のローバート マッキンタイヤー(27歳)が、すでに17アンダーでホールアウトしているアダム スコットと同じスコアで最終ホールのティーインググラウンドに立つ。パーであがればスコットとのプレーオフとなり、バーディーなら1打差で優勝することができる。

実はマッキンタイヤーは昨年の大会でまったく逆の立場にいた。1打リードして先にホールアウトし、後続のローリー マキロイのプレーを見守っていた。マキロイが最終ホールでパーならプレーオフ、バーディーなら優勝を自分から奪いとることになる。

マッキンタイヤーはパーオンには成功したが、ピンまで22フィートとかなり距離を残した。しかし、このパットをねじ込んで見事逆転優勝を果たした。昨年マキロイにやられたことを、今年はそのままスコットにやり返して優勝を決めた!

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マッキンタイヤーはことし優勝するだけでも十分リベンジを果たせたと言えるが、それだけではなくまったく同じ流れのなかで優勝を勝ち取ってしまった。ここまで美しく、すばらしいドラマはちょっとあり得ないという展開だった。

マッキンタイヤーはこれで、DPワールトツアー、米ツアー併せて4勝目をあげ、世界ランキング16位まで駆け上がって、世界トッププレーヤーの仲間入りを果たした。来週の「全英オープン」でも目が離せない存在になった。