いよいよ今週は、男子メジャー今季最終戦となる「全英オープン」がスコットランドで開催される。大会に先立ち主催者であるR&Aが、今回の大会の賞金総額、各順位の賞金について発表した。
大会賞金総額は、昨年の大会より50万ドルアップして1700万ドルとなり、優勝賞金は310万(4億8980万円、1ドル158円換算)ドルとなった。
しかし、「全米オープン」の賞金総額は2150万ドル、「マスターズ」は2000万ドル、「全米プロ選手権」が1850万ドルなので、最古の歴史を誇る「全英オープン」の賞金総額は4つのメジャー大会のなかで最低金額となる。
R&Aは声明のなかで、われわれには、「全英オープン」の威厳を守ることと同時に、世界中146国のアマチュアゴルフを統括し、発展させる責任も担っている。(そのため、全英オープンだけを特別扱いすることはできない)
また、ゴルフ大会の賞金総額が最近大幅に増額されていることに危惧を覚える。果たしてゴルフの成長、発展に寄与しているのであろうか? 大会賞金総額が増えたほどには、観客数やテレビの視聴率が上がっていない。将来、ゴルフは持続可能な発展をすることができるのだろうかと述べている。
LIVゴルフが創設され、破格の契約金で選手を集め、開催する大会に高額な賞金を用意した。LIVゴルフに対抗し選手を奪われないため、米PGAツアーも大会賞金を大幅に増額した。その動きのなかで、4大メジャー大会の賞金も毎年跳ね上がっていった。
この動きがいったいいつまで続くのか、その先にゴルフが発展していく道すじを描くことが果たして可能なのか? 今回R&Aが投げかけた問いは非常に重いものに思える。