今季メジャー最終戦「全英オープン」が開催された同じ週に、アメリカ カリフォルニア州では、米PGAツアー公認の「バラクーダ選手権」が開催された。メジャー大会の裏で開催される大会(opposite-field event)で、メジャー大会に出場資格がない選手が出場し、優勝を目指す。
優勝賞金は少ないが、2年間の米ツアーカードが得られ、来年の「マスターズ」への出場権を獲得できる。そして何よりも、なかなか手にすることができない米ツアーの1勝であることにかわりはないのだ。
ことしの大会に優勝したのは、ニック ダンラップ(20歳)だ。ご記憶のかたも多いと思うが、今年1月の米ツアー「アメリカンエキスプレス」を、アマチュアとして優勝した選手である。
https://worldgolfinformation.com/2024/01/23
アマチュアとしての優勝は、フィル ミケルソンが1991年に達成して以来33年ぶりの快挙だった。今回の「バラクーダ選手権」はプロに転向後のことで、1シーズンにアマとして、そしてプロとして米ツアーで優勝を飾った選手はこれまで1人もおらず、ダンラップは新たな歴史をつくったことになる。
ダンラップは昨年、アラバマ大学の学生のときに「全米アマ」のタイトルをとっている。「全米アマ」をとってアマチュアで米ツアー優勝したミケルソンが、米ツアーで優勝したのは翌シーズンだったので、ミケルソンをすでに抜いたことになる(だから、新記録なわけだが)
いいコーチ、いいキャディー、いいマネジメント会社に恵まれて、ダンラップの今後の活躍を大いに期待したい。