パリ オリンピックの男子ゴルフは、世界ランキングNO.1のスコッティー シェフラーが2大会連続でアメリカに金メダルをもたらした。シェフラーは最終日首位から4打差からスタートし、コースレコードタイとなる62で回り、イギリスのトミー フリートウッドを1打差で振り切って優勝をきめた。3位には松山英樹が入った。
大会前、出場する有力な選手に目標をボードに書いてもらう企画があり、ローリー マキロイ、エグザンダー シャフレ、マット フィツパトリックらの選手は「金メダル」とはっきり答えたのに対して、シェフラーは「have fun(楽しみたい)」と回答し、大会に臨む意気込みがすこし弱いのではないかと心配するむきもあったが、終わってみれば世界ナンバーワンの実力をいかんなく発揮したかたちだ。
シェフラーは表彰台の真ん中に立ち、アメリカの国家が流れるなか、感極まって涙をみせた。国を背負って戦い、その役割としっかりと果たした達成感と勝利の歓喜のせいだろう。これまでシェフラーは、2つのグリーン ジャケットを含め米ツアーで12勝しているが、今まで表彰式で涙をみせたことはなかった。
シェフラーは今シーズンツアー6勝をあげ、オリンピックも優勝した。他を寄せ付けない強さをみせている。伍する選手をあえてあげるとすれば、今年の「全米プロ選手権」と「全英オープン」の2つのメジャータイトルを獲得したエグザンダーシャフレぐらいである。
米PGAツアーはこれからシーズン終盤のプレーオフを迎え、フィナーレは「ツアー選手権」となる。あと1勝、ひょっとするとあと2勝するかもしれないシェフラーに注目である。