オリンピックにゴルフが112年ぶりに復活したのは、2016年のブラジル リオオリンピックからで、その後東京オリンピックでおこなわれ、今回のパリオリンピックが復帰後3度めの大会となる。
Golf Monthlyという雑誌の電子版が、オリンピック競技でのゴルフの金メダルは、4大メジャータイトルと比較してどれだけ価値があるのか、記者がそれぞれの意見を述べている記事が非常に興味深い。
おもな主張を紹介すると
オリンピックの歴史は長いが、ゴルフは復活してまだ3大会目。4つのメジャーの中で1番新しい「マスターズ」でも今年の大会が88回目、1番古い「全英オープン」は152回も開催されており、メジャーとは歴史も伝統も比較にはならない。
オリンピックの出場者は60名で、4大メジャー大会に比べて選手層が薄い。今年の大会に限ってみても、LIVに移籍したブライソン ディシャンブー、ブルックス ケプカらが出場していないし、1つの国から出場できる選手数に制限があるため、アメリカのマックス ホーマらが出場していない。
オリンピックで金メダルをとると、翌年の4つのメジャー大会に出場できるだけだが、メジャー大会で優勝すると、その後5年間4つのメジャー大会に出場できる。「マスターズ」の場合は、自分から高齢などを理由に辞退しない限り一生出場することができる。
オリンピックのゴルフを世界中で視聴する人の数は、4大メジャー大会を観るひとの数の数倍に及ぶ。ゴルフの普及、浸透度においてその影響力ははかりしれない。
今後もオリンピックでゴルフ競技がおこなわれ、数十年にわたって世界のトッププロが出場し続ければ、オリンピックの金メダルの評価がもっと高まっていくかもしれない。
現時点でいえば、オリンピックの金メダルの価値は、男子の場合4大メジャーと「プレーヤーズ選手権」の次、6番目の価値ではないか。女子の場合5大メジャーの次にきそうだ。
というぐあいで、歴史がまだ浅いオリンピックのゴルフの評価は、4大メジャーと比較するとまだまだであるが、時の経過とともに今後その評価は変化してくるかもしれない。