米PGAツアーのプレーオフ第2戦「BMW選手権」を制したのは、キーガン ブラッドリー(38歳)だった。この大会に進むことができたのは、先週の「セントジュード選手権」終了時点のフェデックスカップポイントが上位50名の選手のみで、ブラッドリーは最後の50番目の選手としてこの「BMW選手権」に出場していた。
(Golfweekより)
なので、シーズンを通して競うフェデックスカップポイントからみると、ブラッドリーは優勝に一番遠い選手であるはずなのだが、勝負事というのはわからないものである。
ブラッドリーは、22年秋の「ZOZO選手権」と23年6月の「トラベラーズ選手権」に優勝し、23年秋に開催された「ライダーカップ」にひさびさキャプテン推薦で出場できる位置にいたが、アメリカチームのキャプテン、ザック ジョンソンは彼を選ばなかった。ブラッドリーは失意の気持ちをSNSに投稿し、反響を呼んでいた。
しかし、ことしの7月にはキーガン ブラッドリーが来年開催される「ライダーカップ」のキャプテンとなることが発表され、多くの関係者とファンを驚かせた。選手としての出場回数はけっして多くはなく、副キャプテンとして戦った経験もゼロだったからだ。
彼のキャプテン就任にたいしては批判的な意見も多くあったが、今回の勝利はそれをすこし抑え込む働きをしたかもしれない。しかし、それは1選手としての実力が備わっていることを証明しただけで、チームをひとつにまとめて勝利に導くというキャプテンとしてのリーダーシップとは直接結びつかないものである。
アメリカチームと世界チーム(欧州を除く)が対戦する「プレジデントカップ」は来月開催される。アメリカチームのキャプテンはジム フューリックで、すでに3名の副キャプテンが決まっていたが、新たに追加でキーガン ブラッドリーが選出された。フューリックのもとで少しキャプテンの職務を勉強し、「ライダーカップ」に備えようということだろう。
ライダーカップは来年9月、ニューヨーク州に位置する難コースとして有名な「ベスページブラック」で開催される。