今週の米PGAツアー、プレーオフ第2戦「BMW選手権」は、標高6400フィート(約2100メートル)の高地にコースがあるので、空気が平地よりも薄く空気抵抗が小さくなるので、ボールの飛距離が伸びることは昨日のブログで書いた。
世界ランキング3位のローリー マキロイが早速、どれくらい飛距離がのびるかSNSに投稿している。マキロイは米PGAツアーで平均ドライバー飛距離が319ヤードで第2位の選手であるが、350ヤード超えを連発している。
マキロイはまた、試合前の記者会見でボールが曲がりにくいと話しているが、それも当然かもしれない。ボールが曲がるということは飛んでいくボールに強い横回転がかかるということであるが、空気が薄いため横回転に対する空気の抵抗は小さくなってしまい、曲がりが小さくなる。
各選手とも飛距離の調整に苦労しているようだが、世界ランキング2位のエグザンダー シャフレは冗談まじりにおもしろい指摘をしていた。「なるだけティーショットはドライバーを使うつもりだ。ボールの落下地点に到達するまでには呼吸が整うだろうから。」
ふだん慣れている平地よりも空気が薄いので、いつもの呼吸のしかたでは体に取り入れる酸素の量が不足し、苦しくなって息が荒くなってしまう。息がおさまる時間をなるだけ取るためにドライバーで飛ばしておこうと。
そんななか、世界ランキング5位のウィンダム クラークは今週注目の選手となる。クラークはコースがあるコロラド州の出身で、ジュニア時代にこのコースでプレーしたことがあるという。現在はアリゾナ州に住まいを移しており、インタビューでは高地でのプレーについて、「長らくおこなっていないので、かなりなまっていると思う。しかし、ある状況下におかれたときに何かがよみがえってくるかもしれない。」と話しているので、期待できそうである。