チャンピオンツアー(米シニアツアー)でプレーしているマーク オメーラ(67歳)が、今週開催される「PUREインシュアランス選手権」の試合前記者会見で、この試合を最後に引退すると発表した。
(Golfweekのサイトより)
2015年にゴルフ殿堂入りをしているオメーラは、1979年ロングビーチ ステイト大学の時に「全米アマチュア」のタイトルをとってプロ入りした。1984年に米ツアーで初優勝し、1997年までの13年間に14勝をあげたが、メジャー優勝がなく「メジャータイトルがない最強の選手(the best never to win a Major)」と言われ続けていた。
メディアからはメジャー大会のたびに話題にされ、本人もそのことをひどく気にしていたが、転機が訪れたのは41歳で迎えた1998年の「マスターズ」だった。最終日のバックナインで、すでにマスターズで1勝あげているフレッド カプルズとの一騎打ちとなり、17番ホールでバーディーを奪いカプルズに追いついた。そして、18番でもバーディーととり、パーであがったカプルズに1打差をつけ、念願のメジャー初優勝を果たした。
オメーラは、その年の7月に開催された「全英オープン」でも優勝してメジャータイトルを2つとしたが、その後は米ツアーで優勝することはできなかった。
「マスターズ」の表彰式で、前年優勝者としてオメーラにグリーンジャケットを肩にかけてくれたタイガー ウッズとは家が近いこともあって親交が深く、練習ラウンドを一緒にまわったり、パターについて彼にアドバイスをおこなったりした。
ことしは、ニック ダンラップ(20歳)が彗星のごとくゴルフ界に登場し、2年目のラドビグアバーグ(24歳)が着実な進歩をみせた1年だった。そのかげで往年の名選手のひとりがゴルフシーンから姿を消していくのは少し淋しい気がする。