今週DPワールドツアーで開催されているフラッグシップ大会「PGA選手権」は3日目のプレーが終了して、イタリアのマテオ マナセロ(31歳)がローリー マキロイとアメリカのビリー ホーシェルのふたりに3打差をつけて首位に立った。
(Golfweekのサイトより)
マナセロはこの大会を2013年に制した選手だ。マキロイは2014年に、またホーシェルは2021年にこの大会で優勝しており、3人の歴代のチャンピオンが優勝争いをするおもしろい展開となった。
マナセロは2013年にこの大会で勝って以来、ことしの5月DPワールドツアーの大会で優勝するまでの間に、どん底の選手生活を経験している。
マナセロは若いときからその才能を認められ、17歳でプロに転向してすぐにDPワールドツアーの大会で優勝した。17歳というツアー最年少優勝記録を打ち立て、現在もその記録は破られていない。
20歳で「PGA選手権」を優勝するまで毎年1勝ずつ優勝を重ね、将来はきっと欧州を代表するスーパースターになると多くの人が期待したが、この優勝ののちだんだん実力を落としていった。世界ランキングも1705位まで順位を下げ、数年間は「ゴルフのことが好きでなくなった。」という理由でクラブを握らなかったという。
しかし昨年からまた調子をとりもどし、今年はDPワールドツアーカードを獲得し、5月に11年ぶりの優勝を果たした。また先週おこなわれた「アイルランドオープン」でも3位に入って、世界ランキングの順位を101位まで上げてきた。
残り18ホールは世界ランキング3位のマキロイと24位のホーシェルに追われる形だが、若くから神童と呼ばれながらも、順調にスタータムを上り詰めることができずに地獄をみたマナセロの完全復活優勝に期待したい。