今週のDPワールドツアーは、2週前の「PGA選手権」と同様にツアーを代表する旗艦(フラッグシップ)大会「リンクス選手権」が開催される。セントアンドリュース オールドコースを含む3コースを使っておこなわれ、米PGAツアーでおこなわれている「ペブルビーチ プロアマ」のようにプロアマ形式の大会である。
ローリー マキロイ、ロバート マッキンタイヤー、シェーン ロウリー、トミー フリートウッド、マット フィッツパトリックら欧州を代表するトッププロが出場し、フィッツパトリックは昨年のこの大会の優勝者だ。
また、この大会にはLIVに移籍した選手が14名も出場するのでちょっとした話題となっている。その中でジョン ラウムとテリル ハットンは、来年開催される「ライダーカップ」の選手にキャプテン推薦で選出されるための条件に、DPワールドツアーの大会に最低4試合出場しツアーメンバーにならなくてはならないというきまりがあり、それを満たすためにふたりは出場する。
さらに、ブルックス ケプカ、全英オープンに優勝経験があるルイ ウーストハイゼン、ブランデン グレースらもスポンサー推薦を受けて出場する。
というのは、この大会は正式にはタイトルスポンサー名がついた「アルフレッド ダンヒル リンクス選手権」といい、ダンヒルというタバコメーカーや、カルティエなどの服飾ブランド、時計メーカーのIWC、パネライなどの企業を傘下にもつ会社の会長ヨハン ルパート氏が、スポンサーとしてこの大会を長い間支えてきた。
ルパート氏は、米PGAツアーとLIVゴルフが分断している現状に不満を持ち、統一すべきであるという考えをもっていて、DPワールドツアーの大会への出場機会をLIVゴルフの選手になるだけ与えようとしている。
DPワールドツアーも、米PGAツアーと同じようにLIVゴルフに移った選手の出場を原則認めていないが、大会を財政面で支えているスポンサーが推薦した選手に対しては異を唱えることは難しい。
この試合は、ゴルフの聖地でローリー マキロイ、ジョン ラウム、ブルックス ケプカの3人の選手による直接対決が実現し、いったい誰が勝つのだろうかと大いに興味をそそられる。ファンにとってはうれしいことである。