今週の米PGAツアーは、ネバダ州ラスベガスで「シュライナーズ チルドレン オープン(Shriners Children’s Open)」が開催されている。
その初日の日、出場していたジョエル ダーマン(36歳)は4打罰を科せられてしまった。ダーマンは米ツアーで1勝の実績がある中堅プレーヤーであるが、米ツアーで現在ただひとりバケットハット(帽子の全周に縁がついている帽子)をかぶっているので、知っているかたもいらっしゃるだろう。
4打罰の理由は、許されている14本を超えるクラブをバッグの中に入れてラウンドしたためだ。ダーマンは1番ホールからスタートし、4番ホールのティーインググラウンドで、バッグの中にクラブが1本多く入っていることに気が付いた。
14本を超えるクラブを用いてラウンドすることは許されないことは、アマチュアであるわれわれでも知っている。しかし実際どのようにペナルティーが科せられるのかについて、はっきり答えられる人は少ないだろう。
ルールとしては、14本を超えるクラブを持ってプレーしたホールごとに2打のペナルティーが科せられる。しかし、ペナルティーの総数は4打までと規定されている。
ダーマンの場合は、1番、2番、3番ホールをすべてパーであがったので、公式記録上は1番と2番がダブルボギーとなって、トータルは2バーディー、3ボギー、2ダブルボギーで5オーバーとなり、大きく出遅れることになった。
いくらがんばっても予選カットラインに届きそうにないダーマンは、第2日目のスタート前に棄権することを決定した。棄権するはめとなった原因は、もちろんキャディーが試合前に必要な確認を怠ったからであるが、当然のごとく最終的な責任は選手本人にある。
プロであるからには予選通過して、賞金をもらえるポジションに身を置くことが最低限の仕事。このような凡ミスでその機会を失うことは、たいへんつらいことである。