一昨日は世界ランキング2位のエグザンダー シャフレが、パー4のホールで8を叩いた話を紹介した。シャフレはその後挽回というわけにはいかず、3日目を終えて39位の位置に沈んでいる。
運が悪く、その影響がその後のプレーにも影を落としたシャフレに対して、好対照となるプレーが3日目に起きた。幸運だったのはジャスティン トマス(31歳)で、メジャー2勝を含み米ツアーで15勝の実績のある選手であるが、2022年の「全米プロ選手権」で優勝して以来勝ち星がない。今回の出場はどうしても1勝を手に入れたくて日本まできたようなところさえ感じさせた。
信じられないプレーがおこったのは4番(パー4)ホール。トマスはフェアウェー右の林の中にティーショットを打ち込んだ。ピンまで池越えで205ヤード残ったが、木の枝が邪魔をして高い球を打つことができない。
そこでトマスが放ったのが低い弾道のスティンガーショット。わずかに池の向こう側にはとどきそうにないショットとなって、トマスの顔に不安の色が浮かんだ。しかし、ボールは水切り石のように、水の表面ではねてグリーン手前のフェアウェーまで到達した。
トマスはそこから寄せて1パットであがり、このホールを何事もなかったようにパーでおさめた。通常なら一打ペナルティーを払ってボギーか、最悪ダブルボギーとなる状況であった。
ジャスティン トマスは最終日を首位から2打差の2位タイでスタートする。果たして栄冠を手にすることができるのか、目が離せない。