世界ランキング2位のエグザンダー シャフレ(31歳)が「ZOZO選手権」の初日に大きく出遅れたことはこのブログで書いた。シャフレは土曜日の夜、一枚の写真をPGAツアーのサイトを通じて投稿した。
https://twitter.com/PGATOUR/status/1850329633520316917/photo/1
シャフレは自身の母方の祖父と祖母が日本に住んでいて、おばあさんの名は“あずまなみこ”さんという名の日本人である。そのためシャフレは小さいころから何度か日本にきたことがある。
シャフレは今回「ZOZO選手権」に出場するため来日するとき、優勝トロフィーをひとつ持参した。シャフレはこれまで米ツアーで7勝をあげていたが、どうしてもメジャータイトルに手が届かなかった。しかし今年にはいってブレイクスルーし、5月の「全米プロ選手権」、7月の「全英オープン」で優勝し、2つのメジャータイトルを手にした。
2つのトロフィーを日本に持ってきて、おじいさん、おばあさんに見てもらいたかったが、両方のトロフィーを持ってくることは荷物がかさばるのであきらめ、小さくて細身の全英オープンのトロフィー(通称クラレットジャグ、Claret jug)を持参することにした。
そして、おじいさん、おばあさんにトロフィーをみてもらい、一緒に記念写真を撮った。おじいさんのほうはやや無表情にみえるが、おばあさんのおだやかな笑みの中に、孫のことを誇らしく、そしてうれしく思う気持ちが垣間見えるようだ。
シャフレは、コロナのために1年遅れ2021年に開催された「東京オリンピック」の男子ゴルフで金メダルを獲った。この試合は観客を入れずにおこなわれたため、祖父母は会場に足を運んで優勝の瞬間に立ち会うことはできなかったが、シャフレは試合後滞在するホテルにきてくれた祖父母にメダルを見せている。
遠くに住むおじいさんとおばあさんに対し、シャフレはこれ以上のものはないという孝行をしてみせた。