ライダーカップの精神

11月14日のブログで、来年開催される「ライダーカップ」に出場するアメリカチームのメンバーにはひとり40万ドルが支払われることになりそうだが、対するユーロチームの選手には実費の支給だけにとどまり、双方の選手の士気に影響を与えないだろうかと書いた。

https://worldgolfinformation.com/2024/11/14

今週開催されているDPワールドツアーのシーズン最終戦「ツアー選手権」の大会期間中に、欧州選手の代表格であるローリー マキロイがマスコミの質問に答えた。

「長い歴史と伝統があるライダーカップに出場することは、選手として非常に名誉なことであり、自分としてはお金を払ってでも出場したいと思っている。ライダーカップにはお金が絡まないので、純粋にゴルフだけに集中して競技をおこなうことができるすばらしい大会である。」

「来年の大会でアメリカチームにお金が支払われることが、ライダーカップの精神をけがすことになるとは言わないが、すこし大会の意義が変わってくることは否めない。」

「これまで数十年にわたって、チームで一丸となって勝利のためだけにプレーしてきた。それはすばらしい精神で、変わってほしくないと思う。」

アメリカチームは出場選手12名にひとり40万ドル支払う予定である。キャプテン、副キャプテンへの報酬も入れると相当な額の新たな出費となる。財政的に豊かなPGAアメリカは支払うことができるが、DPワールドツアーのほうはその余裕がないのが、本音のところだろう。

祖国(アメリカ)や地域(EU国)の代表として、選ばれたメンバーがお金のためではなく名誉のためにずっとプレーがおこなわれてきた「ライダーカップ」であるが、その精神がアメリカサイドから崩れ始めてきた。今後の推移を見守りたい。