ツアー選手権 改革の動き

米PGAツアーは先週「ザ セントリー」で2025年のシーズンが開幕したばかりだが、ツアープレーヤーの間では、8月におこなわれるシーズン最終戦「ツアー選手権」のフォーマットがよくない、変更しろという声があがっていると報道されている。

シーズンフィナーレとなる「ツアー選手権」は、年間を通して競うフェデックスカップポイントレースを勝ち抜いた30名の選手だけが出場できる試合であるが、変則的なフォーマットを採用している。この試合にポイントランキング首位で出場する選手は、10アンダーからスタートし、2位の選手は8アンダー、3位の選手は7アンダーと上位の選手ほど有利な位置からスタートし4日間プレーする。順にアンダーパーの数が下がって21位から25位の選手は1アンダーから、そして26位から30位の選手はイーブンパーからのスタートとなる。

ランキング上位の選手にアドバンテージを与える試合形式であるが、プロの選手どおしが競う大会で、一部の選手にアドバンテージを認めるのはいかがなものかという意見が以前からある。もととも強いからランキング上位にいるのであって、アドバンテージがなくても成績上位でホールアウトするはずであるというのが理由だ。

アドバンテージどおりの成績をおさめればいいが、この試合では調子が出ずに順位を大きくさげてしまえば、少々恰好がわるいことになる。事実一昨年の大会で、首位でスタートしたスコッティー シェフラーは6位タイの成績に終わってしまった。しかし、昨年の大会では首位でスタートして優勝を決め、名誉を挽回したが、、、

では、どういう形式ならツアープレーヤーの納得が得られるのかと聞かれると、どの選手にもこれといっていいアイデアがあるわけではない。現状の形式がよくないということははっきり言えるが、多くのツアープレーヤーが納得できるような代案は見当たらないのが現状のようだ。

米PGAツアーの選手部会でも改革の件は話し合われているが、具体案がまとまるまでには至っておらず、まだまだ時間がかかりそうである。