先週の米ツアー「ペブルビーチプロアマ」は、ローリー マキロイ(35歳)が3位からスタートした最終日、6アンダーのスコアで後続の選手をしりぞけ、米PGAツアー27勝目をあげた。これは最多優勝回数で歴代22位の記録となる。
もちろん一位はタイガー ウッズとサム スニードの82勝というとんでもない記録があり、73勝のジャック ニクラウスがこれに続いて3位の成績である。
これからローリーが届きそうな順位には、通算29勝(歴代18位タイ)にリー トレビノいて、34勝(歴代14位)にビジェー シンがいる。もし、45勝までいけばフィル ミケルソンと並ぶことになり、歴代8位タイとなるが、あと18勝することは35歳という年齢からすると、少し厳しい数字かもしれない。
最近のマキロイは、最終日にスコアをのばすことができず、首位に届かなかったり逆転を許すパターンが多かった。とくに記憶に鮮明なのは昨年の「全米オープン」で、首位を走りながら、16番と18番で短いパットを2回もはずし、追い上げるブライソン ディシャンブーに逆転を許し、メジャータイトルを奪われてしまった。
しかし、今回は最終日のバックナインで1イーグル、3バーディーをとり、優勝争いをするほかの選手につけいる隙を与えない勝利だった。
この勝利によるマキロイの世界ランキング3位の順位に変動はない。1位には絶対王者と言っていいスコッティー シェフラーがいて、2位には昨年メジャー2勝をあげたエグザンダー シャフレがいるためだ。
マキロイにとっては、4月の「マスターズ」まで約2か月あまりとなったこの時期に、米PGAツアーで優勝できたことは非常に大きい。もしマキロイがこの勢いを保って「マスターズ」で優勝することができれば、2014年以来のメジャータイトルとなるだけでなく、4つのメジャー大会に優勝するという「キャリア グランドスラム」を達成することになる。
これまでに「キャリアグランドスラム」を達成した選手は、ジーン サラゼン、ベン ホーガン、ゲーリー プレーヤー、ジャック ニクラウス、そしてタイガー ウッズのわずか5名しかいないまさにレジェンド級の記録である。