ローリー マキロイは「ジェネシス招待」の最終日、首位の背中が少し遠い8位からスタートした。最初のホールでボギーをたたき、3番ホールでは3メートルのバーディーパットをはずした。
その瞬間、グリーンを囲むギャラリーから「(パットをはずしたのは、ラインを読む力がない)キャディーのせいだ。」という声がとび、マキロイは思わずそちらのほうを向いて「だまれ!」と強い口調で言い返した。
マキロイは結局この日、2バーディー、2ボギー、72のスコアで順位を9つ落とし、最終成績は17位タイだった。
最近マキロイが勝てないのは、(とはいっても2週間前のペブルビーチプロアマでは優勝しているが)キャディーのハリー ダイアモンドのせいだと批判する解説者の姿が見られるようになった。ダイアモンドは、マキロイと同郷でアマチュアとしてのキャリアしかもちあわせていない。
批判が特に目立ったのは、昨年の「全米オープン」の最終日バックナインのことだ。コースレポーターは、首位を走るマキロイが15番ホール(パー3)で放ったティーショットが、番手が大きくグリーンをオーバーしてしまった(結局ボギーとなる)ことについて、マキロイに対し番手を下げるよう、キャディーとしてはぜったいに進言すべきであったと中継のなかでコメントしていた。
マキロイは続く16番と最終ホールで信じられないような短いパットを2つもはずしてしまい、ブライソンディシャンブーに逆転を許し敗れてしまう。この短いパット2つが敗因と見られているが、その前の15番のティーショットの結果でマキロイの心が大きく動揺して、それが尾を引いて短いパットをミスってしまったのではないかという推測だ。
また、有名なスイングコーチであるハンク ヘイニーも、ローリーとキャディーは幼な馴染みで仲がよく、試合の流れのなかでキャディーがマキロイに対してどうしても言わなくてはいけないことを言えないのではないかと言っている。
現在のところ、マキロイはキャディーのダイアモンドを強く擁護し、変える気はないようだ。しかし、この先もメジャー大会でどうしても勝てない状況が続くとすれば、アマチュアあがりのキャディーではなく、メジャータイトルを選手とともに勝ち取った経験のあるキャディーを探す可能性が出てくるのかもしれない。