米PGAツアーのプレーをテレビ中継でよく観る読者のかたは、最近あることに気づかれたのではないだろうか。
「あれ? 選手もそばにいるキャディーも距離測定器を使ってピンまでの距離を測っている。男子プロのツアーで使用することは認められていたんだっけ?」
実は、今年の「マスターズ」の翌週に開催された「RBCヘリテージ」から6試合に限って、米PGAツアーが試験的に使用を認めているのだ。
理由は、距離測定器の導入が選手のプレーの遅さの解消につながるかどうか米PGAツアーがデータを取って検証するためである。
だだし、認められているのは水平距離の測定機能のみで、高度差を計算にいれた距離測定機能の使用は禁止されている。また、コースレイアウトが表示される機種や風向き表示などの高度な機能はもちろん使用が認められていない。
もし、選手が高度差を考慮した距離測定機能を使用していることが分かった場合は2打罰が科せられ、2度目に使用していることが判明した場合は失格となるという厳しい罰則がもうけられている。
しかし、単純に距離だけをみているのか、高度差を入れた距離を測定しているのか、スイッチひとつで簡単に切り替えられる機能なので、はためから見るだけではどちらで測定しているのか判断がつかない。
先週の「CJカップバイロンネルソン」ではアメリカのデイビット ライリーという選手が、3日目の17番(パー3)で距離測定器を使用した際、高低差を入れた測定モードになっていたことに後から気づいたことを自己申告して2打罰をうけた。
使用テスト期間が過ぎたのち、米PGAツアーがどんなレポートを出すのか、距離測定器の使用が今後認められるようにルール改正がおこなわれるのかどうか見守っていきたい。