米PGAツアーは17日CEOの役職にブライアン ロラップ氏(52歳)が就任すると発表した。これまでコミッショナーの立場でジェイ モナハン氏がずっと米ツアーを率いてきた。
ロラップ氏はNFL(米プロフットボール)でメディア対応部署のトップを務めた経歴をもち、近年NFLの中継について、アマゾンやネットフリックスなどのストリーミング会社と大型契約をとりまとめた責任者として知られている。しかし、ゴルフに関してはアベレージゴルファー程度の知識と腕前だそうである。
現在コミッショナーを務めるモナハン氏の任期は2026年末まで残っているが、それまでの間ロラップ氏への権限移譲がおこなわれるとみられている。
2023年6月米PGAツアーは、それまでずっと選手を奪われないように敵視していたLIVゴルフと突然手を組んで、一緒に新しいツアーを創設し運営すると発表した。
23年の年末までに具体的な内容を発表するとしていたが、現在にいたるまでその発表はない。また、米ツアーがLIVゴルフと協力してツアーを運営していくというのは、LIVに移籍せず米ツアーに残った選手にとって寝耳に水状態だったので、米ツアーやコミッショナーに対する強い不信感が生まれていた。
シングル級の腕前で、多くのゴルフ場を所有するトランプ氏が大統領に就任した後、モナハン氏や選手会のメンバーたちは打開策を求めてトランプ氏に面会したが、解決の糸口はまったく見えてこない。
合流の障害となっている点については、LIVゴルフに移籍した選手は多額の移籍金を受け取ったが、合流したときその移籍金を持ったままでいいのか? 来年の米ツアーのツアーカードは125から100に減らされることがすでに決まっているが、LIVの選手が合流すると現在米ツアーでプレーしている選手のなかには押し出されてしまう選手が出てきて、生活が脅かされる等々挙げられている。
このような問題をどう解決し、2つに分かれた選手たちを再びひとつのツアーでプレーさせることができるのか、ロラップ氏の手腕が試される。