今週の米ツアー「トラベラーズ選手権」の初日、アメリカのウィンダム クラーク(31歳)は6アンダー64といいスタートをきり、首位と2打差の3位につけた。
クラークは2年前の「全米オープン」の覇者で、これまで米ツアーで3勝をあげている。試合後のインタビューでは、初日の好調なラウンドについてではなく、別の話に多くの時間が割かれることになってしまった。
というのは、クラークは最近調子がよくなく、今シーズンになってトップ10入りは3月の「ヒューストンオープン」の5位のみで、直近の5試合についてみれば、予選落ちとあとはすべて50位以下の成績に沈んでいた。
その予選落ちを先週おこなわれた「全米オープン」で喫してしまった。大会2日目はカットライン線上をプレーする苦しい展開だったが、最終18番ホールでボギーをたたいてしまい、わずか1打足らずに予選落ちをしてしまった。
スコアカードを提出し、着替えのためにロッカールームにもどってきたとき、ふつふつと怒りがこみあげてきたのだろう。2年前はチャンピオンだったのに、なんで予選落ちなんだよう!
それで、あろうことが、藤を編んでつくられているとても気品のあるロッカーの扉を、2か所も蹴ってこわしてしまったのだ。SNSにその写真が公開され、メディアの知るところとなり質問が集中した。そしてクラークは謝罪のことばを繰り返すことに終始せざるを得なかった。
https://twitter.com/TronCarterNLU/status/1934056959231090929/photo/1
プレーの最中でも、満足のいかないショットを放ったあとでクラブを放り投げたり、地面に叩きつけたりして、フラストレーションをあらわにしてしまう選手がいる。自分がおかしたミスに対して、このような態度しかとれない選手というのは、やはりどこか精神的に未熟で大きな仕事を成し遂げることがむずかしいのではないか。
自分のミスを別のかたちで受け止めて、前向きな気持ちにかえていくマインドセットの習得が必要と思われる。