ライダーカップのキャプテン キーガンブラッドリー

米PGAツアーはフィナーレとなった「ツアー選手権」が先週終了し、欧州出身のトッププロとアメリカ出身のトッププロにとっては、アメリカ時間の27日に発表される「ライダーカップ」のメンバーに選出されるかどうかが最大の関心事となる。

2年に1度、欧州のプロとアメリカのプロがチーム戦で戦う「ライダーカップ」は今年が45回目となり、9月25~28日の日程でアメリカ ニューヨーク州にある「ベスベージ ブラック」コースで開催される。

ライダーカップ ポイントランキングリストで上位6位に入っている選手は、自動的にメンバーに選出されるが、残りの6名について欧州チームのキャプテン ルーク ドナルド、米国チームキャプテン キーガン ブラッドリーから27日に発表されることになっている。

アメリカチームのメンバーに、キャプテンのブラッドリーが誰を選ぶのか、興味深いところだが、今回は特にブラッドリーが自分自身をメンバーに選んで、プレーイングキャプテンとして大会に臨むのかどうか、ゴルフ界が固唾をのんで見守っている。

ブラッドリーは大方の予想に反するサプライズのかたちで、2年前に史上最年少の若さ(現在は39歳)でアメリカチームのキャプテンに選出された。過去にプレーイングキャプテンとして戦ったのは、1953年の大会のアーノルド パーマーのみである。

アメリカサイドには、ブラッドリーは若いうえにライダーカップでプレーした回数も少ない。副キャプテンも経験しないでいきなりキャプテンに選出されたので、ライダーカップ特有の駆け引き的なところにも不慣れである。今回はアメリカ開催でホーム戦となるためどうしても負けられない。そんな事情のなか、キャプテンに専念せずにプレーヤーとしても戦う意欲をみせるブラッドリーには多くの批判が寄せられていた。

しかし、ブラッドリーは39歳とはいえ、米ツアーで2022年から今年まで毎年1勝ずつあげて好調さを維持し続けており、先週のベスト30名の選手によって競われる「ツアー選手権」でも7位タイの成績を残した。最新の世界ランキングでも11位の位置にいる。

なので、本人がやりたいと言えば周囲が抑えられる要素はないのだが、勝利が至上命令のアメリカチームとしては、ブラッドリーが2役を十分こなすことができず、両方とも中途半端な結果しか残せなかった場合をどうしても危惧してしまう。

そんななか大会初日にライダーカップの会場に顔をみせる予定のトランプ大統領からブラッドリーに思わぬ援護射撃のメッセージがSNSに投稿された。「ブラッドリーはチームの一員としてぜったいにプレーすべきだ。」

ブラッドリーは明日の会見でプレーイングキャプテンとしてライダーカップを戦うと表明しそうである。