今週の米ツアー バルスパー選手権

今週の米PGAツアーは、フロリダ州で「バルスパー選手権」が開催される。「アーノルド パーマー招待」、「プレーヤーズ選手権」と2週連続して格上げ大会(signature event)が続き、そのあとをうけるこの大会は、多くのトッププロが休養に充て、格上げ大会への出場資格がないツアープロが出場する。

とは言うもののトッププロのなかでも、今季最初となるメジャー「マスターズ」までに上位入賞して調子をあげておきたい、あわよくば1勝して自信につなげたいと考える選手が出場する。

世界ランキング9位のトミー フリートウッド(34歳)、10位のジャスティン トマス(31歳)、11位のセップ ストラッカ(31歳)、19位のビクター ホブランド(27歳)らの選手がそうだ。

フリートウッドは長いこと米ツアーでプレーするが優勝していない。DPワールドツアー(旧欧州ツアー)では7勝の実績があるが、米ツアーではまだ優勝に手が届かない。上位入賞を続けて現在世界ランキング9位の位置にはいるが、本人としてはけっして胸をはれる状況ではない。なんとか米ツアー1勝をあげたい。

10位のトマスは、メジャー2勝を含む15勝を米ツアーであげているが、2022年の「全米プロ選手権」に優勝して以来約3年間勝ち星がない。とにかく早く1勝をあげて、優勝回数を上積みしていきたい思いだろう。

11位のストラッカは、今年1月の「アメリカンエキスプレス」で米ツアー3勝目をあげた欧州オーストリアの選手だ。そろそろメジャータイトルを視野にいれ、「マスターズ」までにできるだけ出場機会を増やして実戦感覚を磨いておきたい。

19位のホブランドは、一昨年のフェデックスカップチャンピオンだ。昨シーズンは大いに活躍が期待されたが、鳴かず飛ばずの成績に終わり今シーズンをむかえた。しかし、これまで6試合に出場し4回予選落ち、ベストの成績が22位タイと振るわない。何とかして復調の糸口をつかみたい。模索が続く。

この大会には日本人選手が4名出場する。久常涼、金谷拓実、星野陸也、大西魁斗の面々だ。ツアーカードは持っているものの、メジャー大会、格上げ大会などには出場できないので、プレーできる機会は限られる。その限られた試合の中で上位に入る実績を複数回残さなければ、シーズン終了時にツアーカードを喪失してしまう。文字通り生き残りをかけた厳しい戦いだ。