馬場咲希は2022年に「全米女子アマ」のタイトルを獲得した。これは日本人としては服部道子以来37年ぶりの快挙でメディアでも大きく扱われた。2024年のシーズンは、大型スポンサーのサントリーがついて、米LPGAツアーの下部ツアーである「エプソンツアー」でプレーすることを選択した。このあたりの事情については過去のブログに記した。
https://worldgolfinformation.com/2024/02/28
約1年間シーズンを通して17試合に出場し、優勝こそなかったが2位に1度入り、トップ10には4回入った。そして今、シーズンを通して競うツアーのポイントランキングでは18位の位置にいる。
今週エプソンツアーはシーズン最終戦である「ツアー選手権」をむかえ、その結果をうけて年間ポイントランキングが確定する。もしランキングで15位以内に入れば、来季の米LPGAのツアーカードを手にすることができる。
馬場は現在18位なので、この試合で上位の成績をおさめれば15位以内に入ることができる。まさに正念場である。奮起を期待したい。
仮に15位以内に入れなかった場合でも、年末に開催されるQスクールで25位以内に入れば、同様に来季のツアーカードを獲得できるので、チャンスがなくなるわけではないが、今週ぜひきめてほしいと願う。
馬場選手には、将来米LPGAでプレーし結果を残してくれることを期待したいが、それとともに大型スポンサーの援助も得て、ゆっくりでもいいのではっきりとした英語を話せる選手になってほしい。
アメリカでもう何年もプレーする松山英樹は、公の場でいっさい英語を話さない。コミュニケーションをとろうとしないのだから、周りのツアー選手らに受け入れてもらうことは難しいだろう。他の日本人選手の中には会話のスピードにばかり気をとられて(流暢そうに聞こえるので)、まったく何を言っているのかわからない選手もいる。あるいは平然と通訳を要求したりする選手も出てくる。
メジャーリーグの大谷選手は年間数百億もかせぐので、個人で雇っているのか球団が雇っているのかわからないが通訳がつく。通訳の費用など大谷にとっては大した金額ではない。しかし、ゴルファーの場合は個人としてアメリカでプレーするのであるから、自分のためにツアーが通訳を用意してくれることを期待するなど筋違いもはなはだしい。
世界で一番レベルが高いアメリカのツアーでプレーしようと、世界中から優秀な選手が集まってくる。彼らは苦労しながらも英語を学び、自分の言葉で表現しようとする。それに比べ、アメリカでプレーしている日本人選手にはその努力があまりにも足りないと感じざるを得ない。